クーリエ(国際宅配便)とは?

クーリエ(国際宅配便)とは?

クーリエとは、国際的な貨物をドア・ツー・ドアでスピーディーに配送するサービスを指します。小口貨物(書類や小包など)を主な対象とし、スピーディーかつ追跡可能な配達モデルに加え、通常の貿易貨物と比較して通関手続きや配送がスムーズな部分が特徴となっています。また、保険制度や専用のサポート体制が充実している場合が多いのもクーリエの特徴です。

一般的な貿易貨物とクーリエ貨物の違い

一般的な貿易貨物とクーリエ貨物の最も大きな違いは、取り扱う貨物のサイズと重量、輸送スピードです。クーリエでは主に書類や軽量の小型貨物を扱い、スピードを優先した航空輸送を利用します。これに対して一般的な貿易貨物は、大量の製品や重量貨物を対象とし、海上輸送や航空貨物を使い分けます。また、通関手続きもクーリエでは簡易的であるのに対し、貿易貨物は正式な申告書類など複雑なプロセスが必要となる場合が一般的です。

■ 国際クーリエサービスを提供する代表的な企業

国際クーリエ業界の代表的な企業としては、DHL、FedEx、UPS、TNT(FedExに統合済み)などが挙げられます。これらの企業は、日本国内でも広く利用されていて、スピーディーな国際輸送、専用パッケージの提供、オンラインによる簡単な手配と追跡、カスタマーサポートなどを提供しています。サービスの細かな部分は企業によって特徴が分かれていて、ビジネス用途に特化したものから個人の利用に最適化させたサービスまで存在します。

クーリエ業務の流れ(集荷~配達まで)

クーリエ業務の一般的な流れは以下の通りです。

まず、依頼主がオンラインや電話で集荷を依頼すると、クーリエ会社が指定の場所で荷物を受け取ります。その後、荷物はクーリエ会社の施設で仕分けされ、空港へ送られます。出発国での輸出通関手続きが迅速に行われた後、航空機で輸送され、到着国の空港で輸入通関が行われます。通関完了後は速やかに現地の配送センターへ送られ、指定された配送先へと届けられます。輸送状況はリアルタイムで追跡可能であり、荷主は常に荷物の現在位置を確認することができます。

クーリエ業界での主な職種と求められるスキル

クーリエ業界では、カスタマーサービス、営業職、オペレーションスタッフ、通関士、倉庫管理スタッフなどの職種が活躍しています。特に求められるスキルとしては、素早い判断力やコミュニケーション力、英語を中心とした語学力、貿易・物流に関する基本的な知識などが挙げられます。カスタマーサービスや営業職では顧客対応能力が重視され、オペレーションスタッフや通関士は専門知識と正確な処理能力が求められます。

また、高い英語力を持つ人材や貿易経験者は優遇される傾向があり、クーリエ業界でキャリアを積むことで、物流管理者や通関業務の専門家、営業マネージャーなどへのキャリアアップも見込めます。