
プロジェクトカーゴとは?
プロジェクトカーゴ(Project Cargo)とは、大型設備や重量物など、通常のコンテナ輸送では対応できない特殊な貨物を輸送することを指す言葉です。代表的な貨物には大型貨物や超重量貨物(発電所や工場の建設資材、大型機械、橋梁部品など)があり、輸送手段の選定からルート設計、積み下ろし方法までオーダーメイド型の輸送が求められます。一度限りの案件が多くなる点も特徴です。
プロジェクトカーゴは、国際物流の中でも特に高度な調整が求められる分野で、フォワーダーの中でも「プロジェクトカーゴ専門部門」を持つ企業も少なくありません。
プロジェクトカーゴの流れ
プロジェクトカーゴの輸送は、計画から納品までのすべての工程をプロジェクト単位で進めるのが特徴です。まず、貨物のサイズや重量、積み出し地と到着地の環境を確認し、最適なルートと輸送手段を設計します。その後、港湾や陸送の許可申請、クレーンや特殊車両の手配を行い、現場で安全基準を満たしたうえで積み込みを実施します。輸送中は天候やスケジュールの変化に注意しながら、最終的に指定場所まで安全に納品します。輸送自体が一つのプロジェクトとして管理されるため、関係者間の連携やリスク管理が非常に重要になります。
プロジェクトカーゴに関わる仕事
プロジェクトカーゴの輸送には、多くの専門スタッフが関わります。全体の計画を立てるプロジェクトマネージャーやプロジェクトコーディネーター、船積み計画やスケジュール管理を担当するオペレーション担当)、通関や書類作成を行う通関士、そして現場で積み下ろし作業を監督するフィールドエンジニアやポートスーパーバイザーなどがチームを組んで進めます。
また、顧客との窓口を担う営業担当や、見積り・原価管理を行うロジスティクスプランナーも重要な役割を果たします。エンジニアリングの知識や英語力、海外の関係者との調整力が求められるため、経験者はもちろん、現場対応やプロジェクト管理に興味のある人にもやりがいの大きい分野です。



