ULDとは?

ULD(Unit Load Device)とは、航空貨物を一定の単位(ユニット)にまとめ、航空機の貨物室に搭載するための専用機材(コンテナやパレットなど)を指します。従来の搭載方法では、貨物の積み込み・荷降ろしを手作業でする必要がありましたが、航空機の大型化に伴いULDが導入され作業の機械化が進みました。これにより駐機時間の短縮や貨物の損傷・紛失の防止、悪天候からの積み荷の保護、積載効率の向上など様々なメリットが生まれています。特に精密機器や医薬品、生鮮食品など、取り扱いが慎重に求められる貨物においては、ULDの使用が品質維持のための重要なポイントともなっています。

ULDは、国際航空運送協会(IATA)の規格に基づき製造されています。主に、箱型のコンテナタイプと板状のパレットタイプに分類され、それぞれ異なる用途で使用されます。尚、航空機の貨物室は、機種によって床の仕様や断面形状が異なるため、ULDも航空機の仕様に適応するようにも設計されています。