物流分野において重要な役割を担う倉庫管理職としてキャリアを積まれてきた方、また志向される方へ向けて、採用担当者が書類選考時に注視するポイントを紹介いたします。
職務経歴書の作成に役立つテンプレートも用意しており、皆様の転職活動のお役に立てれば幸いです。
職務経歴書の作り方(倉庫管理職 編)
採用担当へアピールしたいポイント
■ 業務内容
基本的に採用担当者は求人票に記載されている職務内容に類似した経験を持っているかという観点で審査を行います。必ずしも倉庫管理業務に精通している人だけが判断をするというわけではないため、今までに担当された業務内容は細かく記載することをおすすめいたします。倉庫管理職と一口に言っても業務範囲は入出荷・検品などの倉庫内実務の管理だけではなく、運営コストの削減、作業環境の安全確保、倉庫内データの管理・分析、倉庫員のチームマネジメントなど多岐に渡ります。専門知識を持たない人が見ても求人内容との親和性が確認できるように丁寧に記載しましょう。また、新規倉庫の立ち上げや倉庫管理システム(WMS)の導入などは将来的に新規プロジェクトでの活躍を期待できるなど高い評価を受ける傾向にあります。そのような経験お持ちであれば必ず記載しましょう。
■ 製品やチーム規模
担当されていた製品カテゴリーやSKU数、チームの人数も記載することでより正確に能力を評価頂けるようになります。求人企業の製品や倉庫規模と類似した経験であれば、即戦力としての活躍がイメージでき、書類選考突破の可能性を高めることも可能です。
■ KPI・業務指標の改善に関する取り組みや実績
倉庫管理職の能力を図る上で重視されるのが業務改善に関する実績となります。庫内作業の人時生産性、誤出荷率、在庫金額など企業毎に運用する指標は異なるものの、倉庫業務のパフォーマンス向上に向けた取り組みや実績は共通して評価ポイントとなります。
倉庫管理関連経験を持つ他の求職者との差別化ができ、採用担当者も経営層や配属部門長に推薦をしやすくなります。選考突破に向けて大きなアピールポイントとなりますので、可能な限り記載しましょう。
職務経歴書サンプル(倉庫管理職)
職 務 経 歴 書
○○年〇月〇日現在
氏名:〇〇 〇〇
■職務要約
外資系スポーツウェアメーカに入社し、倉庫部門にて検品・ピッキング、フォークリフト操作等の現場作業からキャリアをスタートしました。その後、チームリーダーとして業務改善やメンバーへの教育等も経験し、倉庫管理の専門性を身に付けて参りました。現在は管理監督者として人員管理、安全管理、業務指示など倉庫全体の管理マネジメントを行っています。
■職務経歴
2018年4月 ~ 現在 〇〇○○株式会社
事業内容:衣服・靴の製造・販売、スポーツ健康器具の製造・販売 |
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職務経歴 | 【取り扱い商材】
スポットウェア、シューズ、健康器具など(約1万SKU~2万 SKU) 【業務内容】 倉庫オペレーター (2018年4月~2019年3月) 【業務内容】 倉庫チームリーダー(2019年4月~2022年3月)
倉庫管理者(2023年4月~現在)
【実績】 生産性向上・労働時間削減 在庫充填率やフォークリフト・ピッキングの動線や作業フローの見直しを行い、作業生産性を1時間当たり20%UPさせるとともに、他部署との連携を強化することで時間外労働時間を月20時間から2時間へ削減することに貢献しました。 倉庫移転プロジェクトの推進 移転先倉庫の庫内レイアウトや配送ルートの最適化、新たなマテハン機器の導入・運用指導などを行い、出荷遅延などのトラブルなく新物流センターの移転稼働に成功しました。また、トラックへの積載率と回転率の効率化はかり当初の計画よりも前出しで運用開始ができるようになりました。 |
■活かせる経験・知識・技術
- 倉庫オペレーション全般の知識・経験
- 40人ほどのチームマネジメントの経験
- 倉庫立ち上げ・移転の経験
- 労働時間短縮・コスト削減・生産性向上など業務改善の経験
■使用出来るPCスキル
- Word:書式設定、表の作成、グラフ挿入など
- Excel:IF関数、VLOOKUP関数、グラフ作成など
- PowerPoint:提案資料の作成など
■自己PR
コスト削減のための調整力
コストの削減に向けて、作業計画の見直しに取り組みました。市場動向や過去データから需要期と閑散期を見極め、ロケーションのレイアウト変更や業務の可視化などを行い、作業計画の改善を通じて、月間の時間外労働を20%縮小することに成功しました。また、配送回数を減らすことでトラック1台当たりの積載率を向上も実現し、配送費用の削減も達成しました。
プロジェクトを進行する推進力
物流センターの新規立ち上げや移転プロジェクトに伴い、他部門との連携もとりながら、あらゆるフェーズでのリスク回避を行い、各部署とも調整した上で、人員の配置や作業フローの選定を実施。結果として、センター立ち上げ直後からスケジュールどおりに出荷することに貢献いたしました。