
リーファーコンテナ(Refrigerated Container / Reefer Container)とは?
リーファーコンテナ(Refrigerated Container / Reefer Container)とは、中に冷蔵庫や冷凍庫のような装置がついている特別なコンテナです。野菜や果物、魚や肉、乳製品、薬など、温度を保たないと傷んでしまう荷物を運ぶために使われます。このコンテナを利用することで、長距離を移動しても荷物の鮮度をしっかりと保つことができ、季節や気候に左右されず一年を通じて同じ品質の商品を世界中に届けられるのが大きな利点です。食品だけでなく薬や花など幅広い用途があるため、国際物流において非常に重要な存在となっています。
リーファーコンテナの特徴
リーファーコンテナは、一般的にはマイナス30℃程度の冷凍からプラス30℃ほどまでの加温・冷却が調整可能で、冷凍食品からチョコレートや花まで、さまざまな荷物に対応しています。また、荷物の種類によっては湿度や空気の入れ替えも必要になるため、内部環境を細かくコントロールできるようになっています。サイズは通常のコンテナと同じく20フィートと40フィートが主流で、輸送する量や貨物の種類によって使い分けられます。
どんな荷物に使われる?
リーファーコンテナで運ばれる荷物は、生鮮食品や医薬品のように鮮度や品質を保つことが重要なものが中心です。たとえばバナナやぶどうなどの果物、魚やエビなどの水産物、牛肉や鶏肉といった食肉、さらには牛乳やチーズ、ヨーグルトといった乳製品があります。また、温度変化に弱いワクチンや薬品、花や観葉植物もリーファーコンテナで輸送されます。
注意したい点
リーファーコンテナの冷却装置は電気で動いているため、電源が止まると内部の温度が保てなくなります。また、リーファーコンテナ自身で発電するわけではなく、船やトラック、港にある電源に接続して動かす必要があります。一部のモデルでは、外部電源が確保できない場合に備えて「ジェンセット(発電機)」を装着して自立稼働できるタイプもあります。
そのため、輸送中は常に安定した電源の確保が必要となります。さらにリーファーコンテナは一般のコンテナに比べて利用料金が高くなることも多く、温度設定のミスや管理不足が大きな損失につながるリスクもあります。
まとめ
リーファーコンテナは「動く冷蔵庫・冷凍庫」ともいえる存在で、新鮮な食べ物や大事な薬を世界中に届けるために欠かせません。国際物流のなかで品質を守りながら輸送する役割を担っており、今後も需要が高まり続けるコンテナです。