未経験からの貿易事務 #04|キャリアをスタートさせる

未経験から貿易事務への転職が決まったら、いよいよ実務のスタートです。

これまで求人を探したり、応募・面接の準備をしたりしてきた方にとっては、「採用されること」が一つの大きな目標だったかもしれません。しかし、貿易事務としてのキャリアはここから始まります。

入社後は、実際の輸出入業務に携わりながら、少しずつ実務経験を積んでいくことになります。これまで「未経験」だった方にとって、日々の仕事そのものが貿易事務としての経験になっていきます。

では、未経験から貿易事務として働き始めたとき、どのようなことを意識して仕事に取り組めばよいのでしょうか。今回は、貿易事務としてキャリアをスタートさせるうえで、入社後に意識しておきたいポイントを紹介します。

最初は分からないことがあって当たり前

未経験で貿易事務を始めると、最初は聞いたことのない言葉や書類が次々と出てくることがあります。Invoice、Packing List、B/Lといった基本的な貿易書類だけでなく、船会社やフォワーダー、通関業者とのやり取り、社内で使用している略語など、実務を始めて初めて知ることも少なくありません。

事前に貿易について勉強していたとしても、知識として理解していることと、実際の仕事として処理できることは別です。そのため、最初からすべてを理解しようとするのではなく、自分が担当する仕事から一つずつ覚えていきましょう。

分からない言葉や業務が出てきたら、その都度確認しながら知識を増やしていくことが、実務を覚える第一歩です。

貿易・国際物流でよく使われる用語については、ロジスペの用語集でも紹介しています。仕事中や勉強中に分からない言葉が出てきたときの確認にも活用してみてください。

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まずは自分が担当する業務の流れを覚える

貿易事務には、輸出・輸入、海上輸送・航空輸送などさまざまな業務があります。また、メーカー、商社、フォワーダー、物流会社など、勤務する会社によって担当する仕事も異なります。

入社前の求人票や面接などを通して、どのような業務を担当するのかについては、ある程度イメージできていると思います。入社後はそこから一歩進んで、実際の業務がどのような流れで進んでいるのかを覚えていきましょう。

未経験から仕事を始める場合、最初から貿易全体を理解しようとするよりも、まずは自分が担当する業務の流れを理解することが大切です。

例えば輸出業務を担当するのであれば、

  • どこから依頼が来るのか
  • どのような書類を準備するのか
  • 誰に何を依頼するのか
  • いつまでに手続きを行うのか
  • 貨物が出発するまでに何を確認するのか

といった一連の流れを確認していきます。

その中で、Invoice、Packing List、B/Lなどの貿易書類や専門用語についても、実際の業務と一緒に覚えていきましょう。用語の意味だけを暗記するのではなく、「いつ使うのか」「誰が作成するのか」「何を確認するのか」までセットで理解すると、実務との関係が分かりやすくなります。

参考例

例えばB/Lであれば、「B/Lとは何か」を知るだけではなく、自分の担当業務ではいつB/Lを確認するのか、どの項目を確認する必要があるのか、といった実際の扱いを覚えていきます。

一つひとつの作業や用語を別々に覚えるのではなく、「なぜこの作業をするのか」や「次に誰が何をするのか」まで意識することで、書類や専門用語も業務の流れと結びつき、少しずつ仕事の全体像が見えるようになります。

仕事を覚えるときに意識したいこと

実際の業務を覚えていくうえでは、知識を身につけることだけでなく、日々の仕事にどのように取り組むかも大切です。ここでは、未経験から貿易事務の実務経験を積んでいくうえで、意識しておきたいポイントを3つ紹介します。

最初はスピードよりも正確さを意識する

貿易事務では、商品名や数量、金額、重量、出荷日、船名など、多くの情報を扱います。また、一つの案件に顧客、船会社、フォワーダー、通関業者、倉庫、海外拠点など複数の関係者が関わることもあります。

そのため、未経験のうちは仕事を早く終わらせること以上に、指示された手順に沿って正確に処理することを意識しましょう。

分からないまま自己判断で進めるよりも、確認が必要なことは先輩や上司に確認することが大切です。経験を積み、同じような業務を繰り返すうちに、少しずつ判断できることが増え、処理するスピードも上がっていきます。

知らないことは、とにかくメモを取る

新しい仕事を始めると、知らないことや初めて教わることがたくさん出てきます。特に未経験の仕事であれば、覚えることも自然に多くなりますので、教えてもらったことや気づいたことは、できるだけメモに残しておきましょう。

業務の手順や貿易用語だけでなく、書類の確認ポイント、社内システムの操作方法、取引先ごとの対応、注意されたことなど、仕事に関係することであれば細かく残しておくことをおすすめします。
特に最初のうちは、「これは覚えられそうだから大丈夫」と判断せず、とれるメモはできるだけ取っておくくらいでよいでしょう。

あとから見返して整理していけば、自分専用の業務マニュアルにもなっていきます。

英語は実際に使いながら慣れていく

貿易事務では、英文メールや英語で記載された書類を扱うことがあります。

未経験者の場合、「英語を間違えたらどうしよう」と不安に感じることもあるかもしれません。しかし、実務では同じような内容のメールを繰り返し使用したり、社内に過去のやり取りや定型文があったりすることもありますので、自分の仕事でよく使う表現や単語から覚えていきましょう。

また、英語力そのものだけではなく、相手に何を確認したいのか、何を伝える必要があるのかを正確に理解することも重要です。仕事で英語を使う経験を積み重ねることで、少しずつ対応できる範囲を広げていきましょう。

最初の実務経験が次のキャリアにつながる

未経験から貿易事務として働き始めた時点では、まず担当する業務から経験を積んでいくことになります。 しかし、実務を経験することで、「輸出業務を担当した」「輸入手配を経験した」「B/Lを扱った」「海外との英文メールを担当した」など、これまで持っていなかった経験が一つずつ増えていきます。

未経験者にとって、この最初の実務経験を積むことには大きな意味がありますので、まずは目の前の仕事を覚え、自分で対応できる業務を少しずつ増やしていきましょう。その積み重ねが、貿易事務としての経験になり、その先には国際物流や輸出入に関わるさまざまなキャリアの選択肢も見えてきます。

未経験から始めた「最初の一歩」が、ここから貿易・国際物流のキャリアへとつながっていきます。

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